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「第2回 Helioxの治療上の利点と臨床的な問題点について」

【解説】John D. Davies氏
Duke University HospitalのRRT、Clinical Research Coordinator

 

答え 2005年、TassauxによるCOPD患者の吸気努力に対する影響についてのスタディです。Helioxを投与されています。予見的、クロスオーバースタディで、10人の患者さんはPSVによる人工換気を受けています。

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【図の解説】
左側のスケールがDelta(差)圧で、横隔膜により、人工呼吸器の吸気をトリガするために作られた圧です。グラフの左側がエアーと酸素によるもの、真ん中がHeliox投与時のもの、右側がエアーと酸素に戻した時のものです。

 

この患者さんでは呼吸仕事量が巨大であり、Helioxの使用により減少していることが判ります。前にも述べましたが、このことは重要で、このような患者さんでは、酸素消費量が減少し、呼吸での仕事量が減少します。この患者さんは、急速なウィーニングが可能です。他に興味深いことに、HelioxはCOPD患者さんで循環動態を実際に改善することがあるということです。これは2年前のLeeによるスタディで、重篤なCOPDと急性呼吸不全、15mmHg以上の収縮期圧変動に見られる、人工換気を受けた25人の患者さんによるものです。呼気相中の心拍出量とpulse pressure(脈圧)を測定しています。

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【図の解説】
グラフ上には、左側のスケールにCardiac Indexが示されています。左側にエアーと酸素時の真ん中にHeliox投与時の右側にエアーと酸素に戻した時のデータが示されています。Helioxの使用によりCardiac Indexが増加していることがわかります。これは重要です。
何故ならCOPD患者さんでは多くが循環系の問題も抱えているからです。
Helioxの使用により、酸素化とともに心臓から一定の負荷を取り除くことができるわけです。二つの治療効果を持っています。
下側のグラフはpulse pressure(脈圧)です。呼気相時のデータです。左側がエアーと酸素時の真ん中がHeliox時の右側がエアーと酸素投与に戻した時のデータです。興味深いことに、同様の結果が出ています。

 

質問

Helioxとネブライザーの併用についていかがですか?
答え

ヘリウムと酸素混合ガスによりエアロゾル供給に改善が見られたというスタディがあります。ベンチテストで、エアロゾルガスを捕らえるフィルタをセットして、エアーと酸素混合の場合とHelioxの場合で、エアロゾルの量を比較しています。

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【図の解説】
左側のスケールはフィルターに着いたアルブテロール投与%です。下側のスケールはガス密度です。色付き■マークは、エアー、酸素、50% Heliox.、 60% Heliox. 、70% Heliox. 80%を示しています。80/20のヘリウム混合ガスを使うことで、エアロゾルの供給が劇的に増加しています。

 

 

質問

これまでの文献での考察を纏めるとどのような患者さんにHelioxガスが有効なのでしょうか?

答え

文献的に、Helioxの使用が有益なclinical indication(臨床使用)を検討してきましたが、明らかに喘息、COPD、上気道閉塞、そういった疾患を持つ非挿管患者さんに何らかの clinical indication(臨床使用)があります。我々は、挿管患者で喘息やCOPDを持った患者さんにポジティブな効果を認めていますが、下気道閉塞の改善 についてはHelioxは一時的な手段でしかないと思っています。また、ARDSやHFOについてはいくつかのレビューがあります。
下気道閉塞の改善について一時的な手段であると言いましたが、Helioxについて他に思い出すのは、Helioxは何もcure(治療)しないということです。Helioxは、何らかの理由で気道閉塞を起こしている状態からの回復を待つなどの一時的な手段であると言えます。

 

 

「第2回 Helioxの治療上の利点と臨床的な問題点について」  おわり

次回は、「第3回 Helioxの治療上の利点と臨床的な問題点について」 最終回

 

(カージナルヘルス部 清野)

 

 

 

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