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赤外線酸素モニタ装置 NIRO-200NXにおける ΔHbパラメータの重要性

これまで、特別企画において【救命救急での神経学的予後指標】 【神経学的予後指標:脳組織酸素TOIの測定】をお伝えしましたが、今回は、NIRO-200NXの特徴である【ΔHbパラメータ】についてご紹介します。

 

NIROは、SRS法を応用した【TOI % (組織酸素飽和度)】と共に、MBL法を用いた【ΔHbパラメータ=ΔO2Hb(酸素化ヘモグロビン)、ΔHHb ( 脱酸素化ヘモグロビン)、ΔcHB( 総ヘモグロビン)】を測定しています。

 

 

 

 

 

パターンA

ターンB

上記の2パターン共、「矢印」部分で、TOI% (組織酸素飽和度)が低下しています。
酸素飽和度低下の理由には、「酸素化不良」や「静脈性鬱血」、「虚血」など様々な原因がありますが、酸素飽和度だけでは、低下した理由を知ることはできません。
しかし、同時に、ΔHbパラメータを観測することで、「何故、酸素飽和度が低下したか?」という理由を推測することが可能になります。

 
今回は、前腕筋肉での「動脈遮断」と「静脈遮断」の比較をご紹介します。

パターンA   前腕筋肉を強く圧迫し、動脈遮断と静脈遮断をシミュレーション

 

黄色い線の枠内で、前腕を強く圧迫し、静脈と動脈を遮断しています。

動脈が遮断されるため、組織では、酸素を消費するのみとなり、ΔO2Hbは低下します。 酸素を消費すると共に、脱酸素ヘ
モグロビンが増えるため、ΔHHbは、上昇します。

動脈が遮断され流入する血液はなく、静脈が遮断され流出する血液もないため、総量である総ヘモグロビンは変らず、
ΔcHbは一定で変化がありません。 遮断を解放すると、フラッシュ現象で急速に血液が流入する為、ΔO2Hbと共に
ΔcHbは大きく上昇した後、ベースラインに戻ります。

 

パターンB   前腕筋肉を軽く圧迫し、静脈遮断をシミュレーション

 

黄色い線の枠内で、前腕を軽く圧迫し、静脈を遮断しています。

動脈は遮断されていないので、酸素の供給、消費バランスは保たれており、ΔO2Hbに大きな変化はありません。酸素
を消費すると共に、脱酸素ヘモグロビンは増え、静脈が遮断されているため、ΔHHbは、著しく上昇します。動脈は遮
断されておらず流入する血液はあるものの、静脈が遮断され血液が流出されないため、総量である総ヘモグロビンが
増加、ΔcHbが上昇します。

 

このようにΔHbをモニタすることで、
より詳細な酸素化情報、代謝、循環状況を知ることが可能になります。

 

ΔHbパラメータを活用し、NIRO-200NXを高次脳機能障害リスクの高い心臓血管外科、脳神経外科手術時の脳保護・脳蘇生モニタリングは勿論のこと、下肢血流のモニタリング等にもお役立て頂ければ幸いです。  

 

 

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文責: OR/CC部 高田聖子

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