ヒヤリ・ハット事例から学ぶ シリーズ(1) 「ヒヤリ・ハット事例とは?」
先般、財団法人日本医療機能評価機構(JCQHC)より、医療事故情報収集事業平成19年年報が公開されました。これによると、対象期間中のヒヤリ・ハット事例は全国の240病院から、20万9216件*1が報告され、また、医療事故についても、273病院から1266件が報告されたとのことです。これら報告事例は、まさに実際に発生した実例、リアルな体験ですから、ここから学ぶことは多くあります。医療事故防止と医療安全の推進のため、本コーナーでは今回よりシリーズで、人工呼吸器等に関する具体的事例紹介や発生の傾向などをお届けいたします。
(*1:定点医療機関240施設より寄せられた全般コード化情報)
「ヒヤリ・ハット」の定義
ヒヤリ・ハットとは、まさに字の如く、“ヒヤリ”としたり、“ハッ”としたりするような経験で、重大な災害や事故には至らないものの、直結してもおかしくない事例をいいます。医療分野におけるヒヤリ・ハットについては、厚生労働省から発表されている「リスクマネージメントマニュアル作成指針」の中に、「用語の定義」として、以下示されています。
患者に被害を及ぼすことはなかったが、日常診療の現場で、“ヒヤリ”としたり、“ハッ”とした経験を有する事例。 具体的には、
ある医療行為が、(1)患者には実施されなかったが、仮に実施されたとすれば、何らかの被害が予測される場合、(2)患者には
実施されたが、結果的に被害がなく、またその後の観察も不要であった場合等を指す。






